おにぎり7度目の月命日でした
のろぺこだんなです。

おにぎりが旅立ったのが2023年11月30日なので、6月30日は7度目の月命日でした。

だいぶ時間は経ったわけですが・・。

仏教の年忌法要の中には、命日から数えて100日目に行われる百箇日法要というものがあります。この法要には、ここで気持ちに一区切りつけ嘆き悲しむ気持ちから脱するという意味があるんだそうで、うちの母は浄土真宗のお寺の生まれなのですが、その母によると、この百箇日法要が年忌法要の中でも特に大切なものとされているんだそうです。

母はこれまで、母の母(祖母)と夫を見送っていますので、とても大きな喪失を二度も経験しているわけですが、どちらのときも、心を病んでしまいかねないほどのつらさを味わったといっていました。このつらい気持ちはどれだけ経っても癒えないのではないか、とも思っていたくらいだったそうですが、でも不思議なことに、100日目を境にスッと心が軽くなり、嘆き悲しむだけの日々から自然に脱することができたといっていました。

おにぎりが旅立ったことを知ったあと、母は手紙をくれて、「きっと100日たったら気持ちも大丈夫になるから」と励ましてくれたのですが・・。

まあ実際のところ、どれだけ時間が経とうが関係ないですね、これは。

整理がつかないというか。悲しみはもちろんですけど、悔しさとか、なんかいろんな感情が入り乱れて、どうしても涙がこらえきれなくなる、という感じです。

おにぎりと過ごした11年は、ただひたすらに、彼の健康のために心を砕き続ける日々でした。

健康状態をチェックするために毎日からだに触れ、お口の中なども見るようにしていたんですけど、若いおにぎりの毛並みやつめ、手足、お口は実に穢れなくきれいで健康で・・見るたび触れるたび、この健康なからだを1日でも長く維持してあげたいと心から思ったものでした。

なにより、おにぎりは完全に家の中で暮らしているので、彼の命は完全にこの手にゆだねられている。自分がしっかりしなくては、と、身の震える思いでした。

おにぎりの歯茎のフチが赤くなり始めたのは、彼が1さいになる少し前あたりからでした。

そしておそらく、これが終わりの始まりでした。

それから11年間彼の歯と歯茎を必死でケアし続けたわけですが、結局、おにぎりの歯茎がよくなることはありませんでした。そしてその理由は、最後の最後になってやっとわかりました。彼の歯茎に起きていたのは、歯周病や歯肉炎ではなかったんです。

「吸収病巣」

それがおにぎりの口の中に起きているものでした。

これまでいろんな猫の病気にアンテナをはって勉強してきましたが、この病気のことは、恥ずかしながらまったく聞いたことがありませんでした。歯がだんだんあごの骨に吸収されて同化していってしまう病気で、外からはなかなかわかりにくいんだけれど本人は痛みや違和感を感じ続け、最終的には抜歯しなければいけなくなる・・というものでした。歯茎の腫れなどはその影響で発生するものなので、いくらケアしても治らないわけです。

おにぎりが最後の病気を発症する1か月ほど前、歯茎の腫れがひどくなったため病院で診ていただいたとき、この吸収病巣に罹患していること、そしてもうかなりそれが進行していることがわかりました。

とりあえずお薬で炎症のケアをしていたのですが、おにぎりのベロの下あたりが少し腫れてきだしているのに気がつき・・直観的に癌だと思い病院へ・・当初は先生の見解は「歯茎の炎症の影響だろう」というもので・・それを信じたかったけど結局癌で・・そしてそれがおにぎりの命を奪っていってしまいました。

おにぎりの歯茎の腫れを必死でケアしていたのには理由があって、実はずっと、「はやく何とかしなくては癌になってしまう」と思っていたんです。

人間の場合、長く炎症が続いているなど状態が悪い部分があるとそこから癌が発症しやすいということはよく知られています。癌はどんな人でも日常的にできては消えできては消えを繰り返しているんだそうですが、炎症が長く続いている部分があったりすると当然その部分の免疫機能は著しく低下するはずなので、いつか癌細胞を消すことができなくなるんだろうというのは想像に難くありません。

歯茎のケアは歯磨きしかないと聞いていたので、毎日、祈るような気持で歯を磨いていました。

猫の口のがんで、最も恐ろしいと思っていたのは扁平上皮癌でした。

扁平上皮癌はどの部位にもできる癌で、治療法としては放射線治療、抗がん剤治療、外科手術があります。ただこの癌、顔とかあごの下とか「からだ」にできる場合は抗がん剤や放射線が効くんだそうですが、不思議なことに口の内部(口腔内)にできたときだけは抗がん剤も放射線も効かなくなるという厄介な特性を持っています。

口の内部にできた場合の積極的な治療方法は、癌を切除する外科手術しかありません。ですが、外科手術の場合はあごや舌もいっしょに切除されるため、術後の生活はこれまた大変なことになります。そして、外科手術後の再発率も非常に高いのです。

なったらもうあきらめるしかない病気。

それが、個人的にずっと持っていた「口腔内扁平上皮癌」に対するイメージでした。

そして、まさにその最も恐れていた病気に、おにぎりはなってしまった。

おにぎりの歯茎は、ずっと以前にも診てもらったことがあるんです。前の日まであったはずの歯が突然消えてなくなっていて、あわてて病院に連れて行きました。その時は、いつも診ていただいてる病院の先生方の中に「歯を得意にしているので、歯のトラブルはぜひ自分に」といっている方がいらっしゃったのでその方に診ていただいたんですが、歯茎を診ると「ケアが必要な歯茎っていうのは、もっと熟れたトマトみたいに真っ赤になってるものなんですよ」と、このくらいでは別にやることはないよというニュアンスでバッサリ言われたので、そういうものなのかと思ってしまい・・。そのとき、葉や歯茎のケアでできることはと聞くと歯磨きだということだったので、これはもう日々がんばってケアしていくしかない、と強く思ったのですが、あとから知ったトコロでは、実はこの「ある日突然歯がなくなる」というのは、歯の吸収病巣の典型的な現象のひとつだったんです。

もしあのとき別の先生に診ていただいていたら、もっと早い段階で吸収病巣だとわかったかもしれない。そしてもっと早く吸収病巣のケアができていたら、癌になんてならなかったかもしれない。

なにより、歯茎をその後最後まで診ていただいた信頼できる主治医の先生に診察していただく機会はいくらでもあったはずなのに、なぜ自分はそれをしなかったのか。

癌のこともそうですが、吸収病巣は、進行するととても痛いんだそうです。おにぎりもずっと痛かったんだな。ずっと一緒にいて、あれだけそばにいて、それに気づきもしなかったなんて。

でも、最後にやっと原因が吸収病巣だとわかったのに、分かったときにはもう遅いなんて、あまりにもひどすぎるじゃないか・・。

がんの告知を受けて約2か月ちょっと。おにぎりは旅立っていきました。

いろんな思いがこみ上げます。

気持ちの整理はできそうにありませんが、でも、痛みや苦しみを抱えた肉体からおにぎりが離脱できたことだけは確かな事実。おにぎり、きっともうなにも苦しくも痛くもないんじゃないかな。そして、お母さんや兄弟とも再会できたんじゃないかな。おにぎり、お母さんのこともきょうだいのことも大好きだったもんね。

どうか彼の魂が、無上の幸せにつつまれていますように。
市販製品の商用利用について(2024.06一部更新)
シール、ペーパーナプキンなど、市販されてるかわいい柄の製品を見て、あ~これつかって何かつくりたいな~、なんて思うこともあるかもしれません。でも、市販製品を購入して、それを素材として使って作品をつくってはいけない場合があります。

たとえばシール。これが製品として出来上がるまでには、絵柄を描いた方がいたり、デザインした方がいたり、様々な人や物事がかかわっています。どんな絵柄であっても、放棄されていない限りそこにはライセンスが存在します。

時には、もしかすると「この感じだったら著作権なんて気にしなくても大丈夫なんじゃない?」なんて思っちゃう場合もあったりするかもしれません。だけど、たとえ子供が描いたらくがきであっても、そこにはちゃんと著作権が存在します。だれかの内面から発信された表現を、他の人が勝手に利用することは許されないことです。

たとえば布をみてみると、商用利用していいものもあれば、だめなものもあります。すべての商品の商用利用を禁止しているメーカーさんもあれば、商品によりけりなメーカーさん、条件によって商用利用可のメーカーさんなど、さまざまです。

ハンドメイドに素材として利用されるような商品をリリースしてるメーカーさんだと、オフィシャルサイトやカタログなどに商用利用の可否について明記してくれていたりもしますが、商品やメーカーさんによっては、どこを見てもそういう情報がわからない場合もあります。そういう時は、たとえ個人であっても、ちゃんとメーカーさんに問い合わせて確認する必要があります。

作品をつくるというのは、自分の内面にあるものを表現することでもあります。内面の発露であれば、そこには著作権があります。権利にかかわることをしているのであればなおのこと、ほかの人の権利も誰よりも守らなければいけません。お互いの権利をきちんと守って尊重しあえる、ステキな世の中でありたいものですね。

いまのところ、商用利用の可否についてのろぺこで把握してるものは下記のとおりです。
(情報が入ったら随時更新していきます。)

1. ファブリック

・IKEA

ブランドオフィシャルの製品と混同されないようブランドオフィシャルの製品と混同されないよう気をつければ商用利用可だそうです。ただし、ほかのどの商用利用可のものも同様ですが、メーカーのロゴやブランド名を使用したり、メーカーと関係があるかのように誤認させる見せ方、表記等は厳禁です。

・マリメッコ

許可なく商用利用することは不可だそうです。

・ソレイアード

許可なく商用利用することは不可だそうです。

・キャスキッドソン

許可なく商用利用することは不可だそうです。

・マンハッタナーズ

マンハッタナーズのファブリックは家庭で個人的に使用するためのもので、商用利用は不可です。また、マンハッタナーズのデザインを登用した違法生地も出回っていますので、似た絵柄がある場合は注意が必要です。

・リバティー

ブランドオフィシャルの製品と混同されないよう、リバティ社の生地をつかって個人が作ったものだと明記すれば商用利用可です。

・コッカ

製品によって不可のものと可能なものがあるそうです。

・ココランド

全ての生地に関して商用可能ですが、cocolandの名称は商標のため無断使用不可です。ブランドオフィシャルと混同されないように個人でつくったものとわかるようにして使用するなら大丈夫だそうです。

・サニープレイス

このメーカーさんのもの(Sunny place・Kusuguru・Sunny shippo・Chatouillerなど)は商用可能とのです。ただ、ブランドオフィシャルと混同されないような配慮は必要だと思います。

・YUWA

デザイナーさんがデザインを提供したものなど、生地の耳部分にデザイナーさんの名前や「商用利用不可」とプリントされているものは商用利用できませんが、その他のものについては制限なく利用できるそうです。

・HOKKOH

商用利用可能だそうです。
ただし、生地の耳部分に「許可なく販売禁止」といった表記があるものについては許可を受ける必要があります。

2. シールや文房具、雑貨など

・株式会社元林

100円ショップで扱われている商品などを製造販売されているメーカーさんですが、こちらのメーカーさんが製造されている商品は、加工するなどして自由に商用利用して大丈夫だそうです。ただし、デザインをそのまま転用することは当然禁止ですし、キャラクターライセンス商品ももちろん商用使用禁止です。

・クーリア(Q‐Lia)

許可なく商用利用することは不可だそうです。

・G.C.PRESS

許可なく商用利用することは不可だそうです。
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